2023/10/18 (更新日: 2024/07/08)

妊娠中、産後のイライラ

medical

妊娠中、お産後にイライラを感じる方は多い

イライラってうつの症状のひとつですが、なんとなく、

うつ↓　イライラ↑

な感じがしませんか！？！？　イライラって躁成分って感じ。

イライラについて、妊娠中・産後の対応について、ざっくり。

ストレスなどを受けると、自律神経のうち交感神経が優位になり、心拍数の増加や血圧の上昇といった反応が起こります。
強いストレスを繰り返し受け、交感神経優位の状態が続くと、心身の興奮が続くことになり、思考力や、感情・衝動の抑制力が低下し、怒りっぽくなってしまった状態が「イライラ」の正体です。

その他、精神を安定させる神経伝達物質セロトニンが不足することで、脳を興奮させる神経伝達物質のドーパミンやノルアドレナリンの分泌を制御できず、自制心を保ちにくくなる

エストロゲン（抗うつ効果）やプロゲステロン（抗不安作用）の変動も影響

通常はストレスが軽減すれば元の状態に戻ります。
しかし、遺伝的な脆弱性があるとストレスに弱く、さらに、慢性的なストレスにさらされると、扁桃体の樹状突起が拡大する一方（恐怖を感じるところ）、前頭前野の樹状突起は萎縮します。
ストレスが非常に強い場合には回復能力が失われます。

前頭前野の萎縮は、過去のストレス体験と関連

ストレスによる脳内変化が生じると、以後のストレスに対してさらに脆弱になり、うつ病や依存症、PTSDなどの不安障害につながると考えられています。

うつ病患者の脳ではセロトニンレベルが低下していることがわかっています。

セロトニンが前頭前野に作用（図2）してストレスと不安を調節している可能性が考えられています。

脳のセロトニンは心と体のリズム、精神の安定や睡眠に深く関わっている神経伝達物質です。

セロトニンは、腸に約90%、血液中に約5%、脳に約5%
気分の安定や睡眠に影響を与えるのは主に脳に存在するセロトニンで、それ以外の場所に存在するセロトニンと役割が異なります。
セロトニンは、体内にアミノ酸の一種であるトリプトファンという栄養素を取り入れることで合成される物質です。

イライラの治療

交感神経を抑える？
セロトニンをふやす？
ドパミンをおさえる？ノルアドレナリンをおさえる？
プロゲステロンをふやす？

いろいろ選択肢になりそうですが、現実的には
セロトニンふやすならSSRI、ドパミンおさえるなら第二世代抗精神病薬
ざっくりいうとこういう感じでしょうか・

問題点

いらいらが強い場合に、ホルモンの影響はとりあえずおいておいたとしても

明らかに双極性なら迷わないんでしょうが、微妙な場合にね。。
双極性障害でアゲちゃうのは問題
そうすると、まずは抑える方向が無難なのかな。
イライラ強い場合は第二世代抗精神病薬の頓用くらいがまずは現実的かもしれませんね。
Drによって使い方た色々なところなので、参考程度で。

まとめ

イライラ 周産期メンタルヘルス 産後うつ

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