journal 1

otherside

今日は昨日挙げた論文を紹介。
個人的にはペンブロリズマブ すごい薬な印象で、この薬がこれまでは婦人科領域では化学療法抵抗性の再発癌のMSI-Highのみだったのが、再発体癌全部の適応になったのがびっくりでした。

N Engl J Med 2022; 386:437-448
DOI: 10.1056/NEJMoa2108330

background 

プラチナ耐性となった進行子宮体癌に対する標準治療はunclear

methods 

本3相試験においては、少なくとも1回のプラチナベースの化学療法を受けた進行子宮体癌の患者に対して、レンバチニブ+ペンブロリズマブ vs 化学療法をランダムに1:1に割り付けた。primary endopointはPFSとOS。pMMRや安全性についても評価した。

results 

827名が参加(pMMR 697名、dMMR 130名)。

ペンブロレンバ(411例) vs 化学療法(416例) に無作為に割り付けた。
 PFS
pMMR  6.6 M vs 3.8 M  
   進行または死亡 HR 0.60  (95%CI 0.50-0.72 p<0.001)

overall   7.2 M vs 3.8 M                 
    HR  0.56 (0.47-0.66  p<0.001)
 OS
pMMR 17.4 M vs 12.0 M          
   HR  0.68 (95%CI 0.56-0.84, p<0.001)

overall 18.3 M vs 11.4 M                              
   HR 0.62  (0.51-0.75  p<0.001)

grade 3 以上の有害事象
88.9%(ペンブロレンバ) vs 72.7% (化学療法)

conclusions 

進行子宮体癌において、ペンブロレンバは化学療法に比べてPFS、OSを有意に延長する。

子宮体癌は世界的に増加しており、そのうち10-15%が進行癌で、遠隔転移がある場合の5年生存率は17%程度である。

プラチナ抵抗性の進行、再発体癌に対する標準治療はない。

患者背景

PFS

pMMR 6.6 M vs 3.8 M  
  進行または死亡 HR 0.60  (95%CI 0.50-0.72  p<0.001 )

overall       7.2 M vs 3.8 M                
         HR  0.56     (0.47-0.66  p<0.001)

OS

pMMR  17.4 M vs 12.0 M  
   死亡  HR  0.68 (95%CI 0.56-0.84, p<0.001)

overall  18.3 M vs 11.4 M                        
         HR 0.62  (0.51-0.75  p<0.001)

奏功率   ペンブロレンバ   > ケモ

grade 5が結構いるのが意外でした。
血圧とかは、レンバチニブの影響もあるかな。